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高度道路交通システム(Intelligent Transport Systems: ITS)で,移動する車両に情報伝送を行うためには,無線伝送を行う必要がある.ところが,電波による伝送を考えた場合,フェージング等の問題で高速伝送が難しい.例えば,5.8GHz帯のDSRC型路車間通信システムとしてすでに(社)電波産業会(ARIB)が策定したARIB STD-T55 は30m以内の1つのサービスエリア内で最大16台の車両に対して最大1Mbpsの伝送速度で双方向通信が可能であり,ARIB STD-T75 は半径30m以内の1つのサービスエリア内で最大56台の車両に対して最大4Mbpsの伝送速度で双方向通信が可能である.このように,電波利用での情報伝送は,たかだか数Mbps程度である.今後改善が期待されるが,交差点などが密集しているエリアへの設置を考えると,電波干渉を避けるため,与えられた周波数帯域を分割して利用することになり,高速化は難しくなる.

そこで,電波の代わりに,最近普及しつつあるLED信号機を用いて高速な情報伝送を行うことを検討している.これは,LED信号機を高速に変調させ,車載した高速度カメラを受信機とした光空間伝送システムである.こうすることで,電波利用と異なり,レーン毎に情報伝送を行うことが可能である.また,多数のLEDで構成される送信機から,信号パターンを送信するため,従来からある信号点で情報伝送を行う方式と異なり,信号面を大きくする(LED数を増やす)ことで高速伝送ができる.
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